『ひゃくはち』
オリンピックが開幕して ちょっと影が薄くなってしまったかもしれませんが
毎日 熱い戦いを繰り広げている 甲子園
そんな高校球児の熱い思いを描いた ≪ひゃくはち≫ を観てきました
高校球児の誰もが憧れる 高校野球の象徴 甲子園
しかしながら その甲子園の土を踏めるのは ホンの一握りの選手達で
甲子園を目指す彼らのうちの殆どは
そのチャンスを勝ち取ることさえ難しく
毎日 血の滲む様な努力をしても その戦いに参加できない補欠達がいて
さらにその中には 三年間どんなに練習しても
試合のベンチにさえ入れない 野球部員がいる
ましてや有名校ともなれば 選手の数も多く
彼らのレベルの高さは かなりのもので
補欠に入ることさえ 困難を極めるに違いない
この映画は そんな補欠高校球児を描いた
青春ムービー ! だといっている
でも 私にはそう単純に観れなかった
何故なら 10代の彼らには その三年間があまりにも過酷に思えたから
映画の中でも 聞いていた
『 野球 楽しい? 』 と・・・
メガホンをとった森 義隆監督は 弱冠29歳
〝世界ウルルン滞在記〟や 〝ガイヤの夜明け〟など
ドキュメンタリー番組の演出を手がけていて
出来るだけリアルに描いた というだけあって
『 おい! おい! 』 みたいな描写もあって 少々困惑しました
青春 と言ってしまえばそうなのかもしれないけど
そんな点は 〝10代の彼らには過酷・・・〟との思いとは裏腹に
『 大丈夫か 近頃の高校生は! 』 って
眉をひそめてしまいます
うちの彼も 高校時代
やはり甲子園を目指して 毎日練習に汗を流した球児だったそうで
彼が三年の夏の地方予選で 勝てば決勝という所で 惜しくも敗退
その二十数年後 後輩が甲子園の土を踏んだ
そんな彼の感想は 聞かなかったのだけれど
私には この映画は
色んな問題を投げかけているように思えたのです
笑いながら ちょっぴり涙して サラッと観てしまえば
まさに青春ムービーなんだけれど
今夏 甲子園開幕前の あの事件を思うと
例の高校の出場に 素直に拍手を送れないでいた私なのですが
あの事件を含め 今まで甲子園間際で 出場を辞退せざるを得なかった
数々の高校に〝連帯責任だ〟といって
「出場辞退が正義」 と言い切れない何かが
私の中に沸き起こったのも 確かなのです
あっ そうそう 映画を観終わって彼が一言
『 DVDでも良かったな 』 って言ってたけど 劇場内は
案外年配の夫婦が多く きっと私と同じ様に
ご主人様に連れられて 観に来たのだろうけど
意外に 〝真っ只中〟の彼らの姿は無かったのです
あまりにもリアルすぎて 観ていられないのかしら ・・・
それとも 秋の新人戦を目指して 練習中
*「ひゃくはち」は 硬球の縫い目の数だよって
彼が観る前に教えてくれました
「ひゃくはち」 オフィシャルサイトはこちら
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