『白いごはん』
54才のカレと出会った
切っ掛けは 便利なツール
私に〝お気に入り〟の通知が届いた
見ると カレの顔・体型が私好み♡
だが 年齢を見て愕然とする
私の弟より ずっと若い
どうする? ほっとこう!
でも 気になる…
2日悩んで また写真を見る
すると
「たかが〝いいね〟だ!
深く考えるな」と
もう一人の私が背中を押した
その勢いでメッセージを送る
「いいね!! 有り難うございます
でも 年齢差 気になりませんか?」
直ぐにカレから
「元々年上好みだし 写真を見て
綺麗な人だなと思ったので」と
それから1時間ほど
メッセージの交換をしてLINEに移り
深夜まで続く
翌朝 カレからのLINE
「おはようございます。
家の中も片付いたので出かけます」
私はベッドの中から
いってらしゃい⤴のスタンプで見送る
出かけます…の行先は
別の人との初デートかもしれない
でも いいんだ それが普通だもの
年齢差を考えれば
余計なやきもちを妬かなくてすむ
この年齢になってまで
嫉妬するのは疲れるし
楽しい方を優先しよう
カレのお相手は ほぼ40代
私とは20歳の差がある
そんな彼女たちと競争する
気力と体力は 今の私にはない
だから私は
おかずとご飯のバランスを崩し
うっかり二口残ってしまった
白いご飯でいい
その二口残ったご飯をどうするか
お味噌汁をかけて流し込むか
そのまま口に入れるか
どちらにしろ ご飯好きなら
残さないだろう
だから私は
二口残った 白いごはんでいい
疲れる恋愛は もういい
お腹がいっぱいだ
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