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気まぐれbebeのひとり言

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2023年5月

2023/05/15

暑い『母の日』

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私の長女は いわゆる〝お水〟でございます

私が60になった頃からだったか…?

いつの頃からか生意気に
お正月には お年玉をくれる様になり
私の仕事が休みの日にちょこちょこと
娘の代わりに帳簿を付け
確定申告をやってあげると
手数料と称して お礼をくれた
勿論 母の日や誕生日のプレゼントも♪

1年で数万円
私にとってはかなりの金額になり
相当なへそくりとなった

が!!  コロナ襲来から
娘のお財布事情が変わった

ご存じの様に緊急事態宣言下では
飲食業は開店休業となり
娘は 長い期間 働く事が出来ず
私の給料と国からの支援金だけで
ほぼ3年 親子二人 ひっそりと暮らしてきた

パソコンが苦手な娘の代わりに
国への申請も全て私がやっていたが
そんな暮らしでしたから
当然 お年玉も確定申告の手数料もなく
毎年 忘れずにくれた母の日も誕生日も

いつの間にか… なくなりました

今年 コロナ3年目の春先
これから お店も持ち直すかなぁ
そう思っていた矢先に
オーナーママが亡くなって
まさか… お店は 大丈夫だろうか

そんな不安がよぎり
沈黙のまま 5月が過ぎ
6月の父の日も過ぎた頃

あぁ… 今年も母の日
何もあげてなかったね

娘が ぽつり

いいよ 別に…
私が ぽつり

それから3週間ほど経って
暑いなぁ~!と言い始めた7月のある日
私宛に荷物が届きました

Amazonも楽天も
何も買ってないのに なに!?
間違いなく 私宛だよね

そろり… 開けてみると

私の大好きなイタリアワイン🍷
バローロ💕

嬉しくて娘に
『ねぇねぇ!! ワイン🍷届いたよ
   ママが貰っていいんだよね!?
   ありがとねぇ~♪』

『うっさいなぁ💢
  まだ寝てるんだから あとにして!!』と

娘の部屋から…😅

嬉しいやら 凹むやら
微妙な思いの
暑い7月の母の日でした

(この記事は 2022年の7月に書いたものです)

2023/05/12

41才 決断する(2

二杯目の珈琲を飲んでいると

「結婚はしない…と思う」と

長く一緒に住めるのは 二親等までが精一杯
以前 そう言っていたことがあった

結婚はどっちでもいい
子供が嫌いなのも知っている

彼女は 自分自身をも 持て余すらしい
だから 子供を産む気などまるでない
「自分と同じ性格の子供が生まれてきたら
最悪だ!」それが理由らしい

ちょっと納得して
思わず 珈琲を吹き出しそうになった
そんな子の親を 41年やってきた
私に向かって言える彼女は凄い

どうやら仕事は このまま続けるらしい
たぶんそうだろう
親からみても 彼女に これといって
向いた職業は見当たらない
特に 器用でもなく 不器用でもない
どんな仕事に就いても
たぶんそこそここなせる
だが どんな職業も
向いている…とは言い難い

そもそも彼女は 頑張ることと
人と合わせる事が苦手だ
良いも悪いも 人と関わりたがらない
彼女は 人が苦手なのだ

今の仕事に就いたのは
お金の為と割り切っているのが分かる

要領がいいから何でもそこそここなせるが
もうちょっと頑張れば…と
傍で見ていて歯がゆいところがあるが
彼女には『 まぁまぁ』がちょうどいいらしい
そこが 私や次女と違うところだ

さて 結婚はしない
仕事は このまま続けていく
その先はどうする
このままだと今の仕事もいずれ飽きるだろう

すると彼女は
いまの仕事を続ける
モチベーションをみつけたと言う

「責任がないと頑張れない
いままでは 普通に暮らせればいいと思ってた
だから 敢えて頑張る必要もなかった」

これが彼女の言い分だ

わざわざ責任が必要か!?
結婚しないなら
自分に責任を持たなきゃならない
それでいいんじゃないのか

私だっていつまでも
今のままでいられるとは限らない
明日 自分の名前を忘れているかもしれない
私への責任を 押し付けるつもりはないが
本気で姥捨て山に連れて行かれても困る

ではその責任はどこに置くというのか

すると彼女は
「犬を飼う
 大事にするものが有れば頑張れる!」と

彼女は 私が死んでも泣かないだろうが
犬が死んだら 彼女の神経はもたない
そういう人なのは 私が一番よく知っている

できれば そこに責任を置かないで欲しい
彼女を一番よく知る 親の願いだ
やはり 頑張らずに…
普通に…いまのままで

続く

2023/05/02

41才の決断

3月に誕生日を迎えたうちの彼女
お客さまから沢山の お祝いの花束を頂いた


24才の時
何の相談もなく突然 伊勢丹を辞めて
〝2ヶ月後にドイツ行き〟を知らされ
バタバタと支度を手伝いながら
なぜドイツなのか 理由も聞かされないまま
息子と一緒に空港まで送り
その秋に 彼女は 成田を発った

ドイツで2年働き 帰国後
今度は メキシコで働きたい…と
資金を貯める為に六本木のお水になった

芸能関係の方が多く訪れるお店で
今は故人となった
志村けんさんが上島さんを伴い
来店された時は 必ず席に呼ばれたそうで

そんなお店で2年ほど働き
まだ売れる20代のうちに

そう思って銀座に移った

まだ 20代の頃の誕生日には
お店に 置き場所がないくらいの
たくさんのスタンド花が
お客さまから贈られた

その数の多さで人気が分かる
厳しい世界で働いて13年
誕生月は 1年で一番の稼ぎ月だ

めざましTV・ミヤネ屋
月曜から夜更かし・有吉反省会
日刊スポーツ・プレイボーイ
沢山のメディアにも取り上げられ
みなさんに可愛がって頂いて

41才になった

誕生日の翌日 朝起きると
お花屋さんでも始めたのか!?と思うほど
リビングに沢山の花束があった

40過ぎても誕生日に花束を頂けるなんて
有難いことだ

朝の薬を飲み終えた私は
置きっぱなしの花束を
見栄えよく幾つかの花瓶に差して
家のあちこちに飾った

切れなくなった花鋏の
パチン パチンの鈍い音が
お客さまにお礼を言っている様で
心地よかった

花を飾り終えてしばらくすると
彼女の部屋で カーテンを開ける音がした

彼女の暮らし方は 実に明解だ

私が 二杯目の珈琲を淹れる頃に
不機嫌な顔で起きてきて
珈琲を飲みながら スマホに目を通す

その日も 二人で珈琲を飲んでいると
彼女は 自分のこれからの生き方を
モノローグの様に話し出した

声のトーンがいつもと違う
どうやら 真面目な話の様だ
結婚でもするのかと ちょっと身構えたが
土日にかかってくる電話に
時々 居留守を使っているのを見ていると
カレシからじゃない事が分かる

カレシなら 自分の部屋に行く
別れたカレシの時もそうだった

どうやら なにか思い至った事があるらしい
今度は何を思いついたのか

私は 相槌も打たずに黙って聞いていた

ドイツから帰国した翌年
夫を亡くした私との二人暮らしが
もう 14年経った

彼女のメキシコ行きは
まだ 夢の途中


★今回は プロローグで…
続きます

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